〔分解シリーズ〕ゲージ(圧力計)について
弊社では「NOSHOCK」圧力計を扱っています。
ゲージに入っている液体はグリセリンで、
振動や脈動を和らげ摩耗破壊を防いでいます。
結露を防ぎ表示盤を見えやすくする効果もあります。
先日、奇怪な事例がありましたので紹介いたします。
指針が針止めピンの反対側で止まっています︕︖
まずは圧力計を分解して仕組みを説明します。
機械式圧力計のほとんどは「吹き戻し」
(ピロピロ笛)の原理を利用しています。
ブルドン管(断面が偏平の C 形で青銅製パイプ)に、
圧力を導入すると、圧力に応じてそのパイプの曲率が変化します。
管先にリンクされた拡大機構によって指針が回転し、測定値を示します。
*1 ブルドンとは仏人の考案者が由来だそうです。
指針が反転したゲージを解剖してみました。
本来、ブルドン管は上図の様に円弧を描いています。
ところが反転したゲージのブルドン管は
「広島東洋カープ C マーク」の様に真ん中付近で折れています。
給水が行われなくなり、モーターポンプが回り続け負圧が発生して
負圧が掛かってブルドン管がつぶれたことが原因と考えられます
この浄水器は業務用で、給水が間に合わず度々ポンプの不調がありロープレッシャースイッチ(LPS) を取り外した様です。
強力なベーンポンプの負圧でゲージが破損したという結末です。
RO 浄水器には LPS 必須です。面倒だからと言って取り外さないでください。
ゲージは、精密機械です。ゼロ点がずれたからといって修理したり分解して
修正しようなんて考えないでください。
それではまた。