電気料金値上げの見通し – 気になるRO浄水器の使用電力を調べてみました
政府は物価問題に関する閣僚会議を開き、大手電力7社が国に申請している電気料金の値上げを了承しました。各社の平均で、15%余りから39%余りの値上げ幅になり、6月の使用分から値上げが実施される見通しとの事。
また、今年1~9月までの期間限定で政府が実施する負担軽減策により電気代の約2割が補助金によって賄われていますが、それも9月以降どうなるかは、まだ決まっていません。
補助金が出ているとは言え、実感としては既にかなり値上がりしている印象ですが、来月から値上、そして9月に補助金打切りになれば、更に値上げされることになるとは…。
こういう状況ですと、気になるのは逆浸透膜(RO)浄水器の使用電力です。原水の水道水の水圧が高ければ(=家庭用であれば目安として50psi以上)、電力は全く使わない浄水器の設置が可能です。供給水道圧が低いと加圧ポンプによる運用が必要になってきます。
一般的に家庭用の機種に搭載される加圧ポンプの使用電力は8W程度です。
電力料金値上前のデーターですが、基本となる電気代は税込27円/kWh(※公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会 新電力料金目安単価)とすると、「1kWh=1,000Wh」なので、「1W÷1,000×1時間(h)×27円=0.027円」というのが、1Wを1時間使った場合の電気代 となります。
8Wのポンプを 1日2時間稼働したとして計算すると、1日に 0.432円。月でも 13.4円の計算です。電気代が値上がりしたとしても月に 20円程度でしょうか。意外に電力使用量は少ないですね。
ところでRO浄水器のランニングコストで、もう一つ気になるのは水道料金です。
水道料金の目安は 0.2円/L程度との事。下水料金もかかるので、実際には 0.4円/Lとして計算してみます。
どれぐらい使用されるかは、各ご家庭によって変わると思いますので、計算しやすいように 10L/日使用すると仮定します。すると 10Lの浄水を造水するのに、1:2で廃棄するとすると、実際は 30Lの水が必要になります。
単純計算ですが、372円/月という数字が出てきます。
個人的には思ったよりランニングコストは安いと感じました。
とは言え、節約できるに越したことはありません。
そこで紹介したいのが Aquatec製パーミートポンプです。
造水時にタンクが満水に近くなると、タンクからの背圧が強くなってきます。するとだんだんと水をタンク内に押し込めなくなってきます。押し込めなくなると、水は廃棄水の方へ流れて行ってしまい、最初に設定した造水:廃棄水の比率が大きく変わってきます。つまり、造水効率が低下してしまうのです。極端な話、タンクが完全に満水になり、それ以上浄水の行き場がなくなった場合に造水を続ければ、供給されるすべての水は排水されてしまう事になります。実際はオートシャットオフバルブや、ハイプレッシャースイッチをシステムに組み込むことにより、造水効率が極端に低下するもっと手前で自動的に造水を停止するようにします。
実は上記の電気や水の試算値は浄水器本来の性能(タンクの背圧を受けず蛇口を開けた状態での造水性能)から算出しているのですが、この造水効率の低下は考慮していません。これは浄水器の使い方により、大きく異なるからです。一度にたくさん水をお使いになる場合は、上記の試算値に近いコストになると思われますが、同じ水量でも毎回コップ1杯程度しか使用しない使い方をしたと仮定すると、その使用量に対する造水は毎回、造水効率が低下し自動的に造水を停止する直前の状態が続くことになり、ポンプは余計長く稼働し、その間はコップ一杯の水の為にその何倍(停止直前の最も効率の落ちた辺りで4~5倍)もの水が廃棄されることになります。
パーミートポンプ
Aquatec Permeate Pump ERP-1000
電気は使用せず、造水効率を飛躍的に向上させる画期的なポンプです。製造元のデーターでは、廃棄水を最大80%削減できるとの事。
その他、廃棄水より高い吐出圧力、より速いRO水の生成、優れた水質、フィルター/膜の寿命延長などのメリットがあります。また結果としてフィルターやメンブレンの寿命も延びます。
既存のシステムに後付けも可能です。ご自宅の浄水器のアップグレードを検討してみては如何でしょうか。
作動原理
ポンプという名前はついていますが、電気は不要です。
メンブレンの廃棄水の圧力を利用することにより、タンクの背圧を受けながら押し込まれる浄水を加圧させるシステムです。
車で使用される排気を利用しながら吸気を加圧させるターボチャージャーやスパーチャージャー(過給機) に似た原理です。